NHPの“調理モジュール”とは

食品の調理工程を粉体化する技術
「調理モジュール(Cuisine module)」

NHPの調理モジュールとは、食品の製造に必要な調理工程までを含めて粉体化した調理工程を内包した食品技術です。NHPの調理モジュールは、材料の混合だけでなく、加熱や攪拌などの調理工程をすでに含んだ状態で粉体化されています。いわば、調理された食品を再分散可能な形で粉体として再構成したものです。そのため使用時には、水を加えるなどの簡単な操作を行うだけで極めて衛生的な食品を完成させることができます。


Q. ミックス粉とは何が違うのですか?

最大の違いは、調理工程が含まれているかどうかです。
従来のミックス粉は、原材料をあらかじめ計量して混合しただけのものです。そのため使用する際には、そこから加熱や攪拌などの調理を行う必要があります。
一方でNHPの調理モジュールは、こうした調理工程までをすでに技術として取り込み、粉体化しています。
つまりNHPの調理モジュールは、単なる材料の混合ではなく、調理された食品の機能を粉体として再構成したものです。
この違いによって、NHPの調理モジュールは水を加えるなどの簡単な操作だけで食品を再現することができます。
また調理モジュールは非常に高度な殺菌が為されており、衛生的な環境と水さえ存在すれば食中毒リスクを圧倒的に低減できます。

Q. NHPの技術の本質は何ですか?

NHPの技術の本質は、「食品の調理工程そのものを粉体化する技術」にあります。
食品を作るためには、材料だけではなく、加熱、攪拌、乳化、ゲル化など、さまざまな調理プロセスが必要になります。これらの工程は通常、職人の経験や技能によってコントロールされてきました。
NHPはこれらの調理プロセスを再構成し、粉体の中に組み込むことで、調理工程そのものを再現可能な形にしています。
つまりNHPの調理モジュールとは、単なる食品素材ではなく、調理プロセスそのものを内包した食品技術です。

Q. NHPの調理モジュールでどのような食品が作れるのですか?

現在、いくつかの調理モジュールが開発されています。
例えばカスタードモジュールでは、水を加えて混合するだけで滑らかなカスタードクリームを作ることができます。カスタードクリームは通常、卵、牛乳、小麦粉などを鍋に入れて加熱し、焦げないように長時間攪拌し続けることで作られる非常に繊細な食品です。この工程をあらかじめ技術として再現し、粉体化したものがカスタードモジュールです。
また、和菓子の生地である求肥を再現するモジュールもあります。求肥は通常、米を水に浸し、蒸し、搗くといった工程を経て作られる食品ですが、求肥モジュールでは水を加えて練るだけで生地を作り、また冷蔵、冷凍耐性を持たせることもできます。
さらに、水を加えることで小豆餡ができるあんこモジュールや、水を加えて加熱し冷却することで水羊羹を作る水羊羹モジュールなどもあります。
これらの調理モジュールを組み合わせることで、例えば牛皮モジュールとあんこモジュールから大福を作るなど、和菓子の製造工程を大幅に簡略化することが可能になります。

Q. なぜ調理モジュールという技術が必要なのですか?

食品産業では、世界的に職人不足が大きな課題になっています。
和菓子や洋菓子などの高度な食品製造には熟練した技術が必要ですが、日本国内でもそうした人材の確保は年々難しくなっています。海外ではさらに状況が厳しく、日本と同等の品質を再現することは簡単ではありません。
NHPの調理モジュール技術は、この課題に対する一つの解決策です。高度な調理工程をあらかじめ技術として封じ込めることで、特別な技能がなくても安定した品質の食品を作ることが可能になります。

Q. NHPの調理モジュールは食品産業にどのような可能性をもたらしますか?

NHPの調理モジュールという考え方は、単に食品を簡単に作れるようにする技術ではありません。食品の製造や流通のあり方そのものを変える可能性を持っています。
これまで多くの食品は、原材料を仕入れ、調理し、完成品として提供されるという形で作られてきました。その過程では、熟練した技術を持つ人材が必要であり、地域や人材の条件によって品質や再現性に差が生まれていました。
NHPの調理モジュール技術によって調理工程を技術として封じ込めることで、食品の品質を保ちながら長期保存と高い輸送性を実現し、さらにこれを用いた極めて衛生的な製品の流通を可能にすることで、
気候や衛生環境の制約を受けやすい地域においても、安定した品質の食品を再現することが可能になります。
これらの特性を持つNHPの調理モジュールは、場所や文化を超えて食品を再現し、食品のあり方そのものを更新していく可能性すらも秘めています。
NHPはこれまで、食品の構造や成分を分解・再構成する技術研究を進めてきました。こうした研究は、食品を単なる素材として扱うのではなく、その機能や構造を理解し、再設計していくという発想に基づいています。
NHPの調理モジュール技術は、その延長線上にあるものです。食品の調理工程そのものを技術として再構成することで、食品の再現性、柔軟性、そして持続可能な生産のあり方を広げていく。NHPはこの技術を通じて、これからの食品産業のあり方そのものを再定義しようとしています。
現在の製品ラインナップは製菓用モジュールのみとなっていますが、今後様々な国の料理、特に作るために多大な労力と時間を必要とする料理のモジュール化を進めていきます。